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安産祈願小箒
新しい箒で妊婦さんのお腹をなでると
出産を軽くしてくれるというおまじない。
プレゼントにもぴったりな小箒です。
古来からのおまじない♪
奈良の正倉院には、孝謙天皇が蚕部屋を掃き、豊作を祈るために使った箒がおさめられています。箒はもともと呪術的な意味が込められた、神事の道具であったようなのです。妊婦のお腹を新しい箒でなでると安産になる、といったおまじないがうまれたのも、人々の意識の中に古い時代のイメージが残っているからなのかも知れません。
また、「掃う」は「祓う」で埃や汚れ以外に、箒で「気」を祓ったりするという話も聞きます。
おまじないの方法は、新しいほうきで妊婦さんのお腹を『右回しに三回』撫でて下さい。出産を軽くしてくれ、母子ともに健やかでいられるようにとの願いをこめたおまじないです。
出産後は通常の小ほうきとしてお使い下さいね
プレゼントにぴったりなケース入り
携帯にもプレゼントにも便利なケース入り。おまじないの仕方が書いてある紙も入っています。
妊婦さんへのプレゼントとしていかがですか?
デスクまわりにピッタリのサイズ
通常の小ほうきではちょっと大きいと思っている方、これは手のひらサイズなので、机まわりにも便利です。ケースに入って「安産祈願」なんて書いた紙が入っていますが、「このサイズがなかなかなくて。」という人もいます。
おまじないではなく、通常の使用目的でお求めになられても問題はありません。
安産祈願小箒のお話
箒(ほうき)がなぜ「安産」なのかご存じですか?
「箒」の読みは「ハハキ」、それが「ホウキ」となり、今では単に掃除道具をさす言葉となりました。掃除道具は汚れを清めるもの、ゴミを掃き出すもの。出産に関して箒は、もっぱらけがれをはらうもの、胎児を外へ掃き出すものとしての呪力を負う呪物としてとらえられていたのです。
ではなぜ「ホウキ」は「ハハキ」だったのでしょう?それは古代日本人の信仰にあります。山の神は蛇、または猪とする考えがありました。蛇の古語は「ハハ」で、直立する樹木がその姿から蛇に見立てられ「蛇木(ハハキ)」あるいは「竜樹(ハハキ)」でした。亜熱帯の蒲葵(ビロウ)も蛇に相似の木とされ、信仰されました。幹の代用としてその葉を蒲葵扇とし祭具として使いました。蒲葵の葉は利用度の高い実用品でもあります。掃除にも使われたため、今では掃除道具としての「箒」となったようです。沖縄では今でも蒲葵扇が使われています。
出産に関する箒神(ほうきがみ)は全国いろいろです
●産の時、箒神様がおいでにならなければ子は生まれない。(新潟県佐渡外河府村)
●産が重い時は、産のぐるりに、箒を立てるべきものとされた。(福井県大野郡北部)
●箒を粗末にしていると箒の神様が立腹され、立ち会いに遅れるから、神様がそろわず難産になる。(山口県)
●箒神、杓子(しゃくし)神がそろわなければ子は生まれない。平素から箒をまたいだり、杓子をねぶったりしてはならない。(島根県鹿足郡)
●産は箒の神様が集まらないと生まれない。(熊本県球磨郡)
●産気づくと箒を産室の隅に立て燈明、神酒をあげる。産後三日目に、家の明の方の木立にその箒を縛り付ける。(長野県上伊那郡赤穂村)
●産婦の枕元に箒を逆さに立てると、ウブガミサマが来て、安産する。(長野県北安曇郡)
日本全国いろいろありますね。箒を祀る神社もあります。高忍日売神社(愛媛県伊予郡松町徳丸)、徳井神社(兵庫県神戸市灘区大和町四丁目)がそうです。
お産は大変な事です。地方で方法も違うかもしれませんが、新しい箒で妊婦さんのお腹を「右回しに三回」撫でると出産を軽くしてくれ、母子ともに健やかでいられるようにとの願いをこめたおまじないもあります。もしかしたら、今でも箒神様が出産時に来てくれているかもしれませんね。
白木屋傳兵衛
江戸時代の終わり頃、天保元(1830)年に銀座で創業し、その後に銀座の隣の京橋に移り、今まで江戸ほうきを造り続けている白木屋傳兵衛さん。
国産のホウキモロコシというホウキグサを使って、練達の職人さんがさらにそれを選び分けて材料とし、編み上げてゆくのが、江戸箒と他の座敷箒との違いです。
また、実用的で簡素なフォルムが余計なものをそぎ落とし、より美しいフォルムに行きついたとも言えるでしょう。もちろんフォルムだけではありません。同じ草の量でも、編み方などで重さが全然違います。バランス良く、軽い箒を追求し進化したのが江戸ほうきなのです。特に編み込みの美しさは『粋』そのものです。
江戸ほうきの話
この箒に使っている国産のホウキモロコシとは、あちこちに自生するホウキグサとは違います。通称でホウキモロコシのことをホウキグサと呼ぶところもありますが、こんもりとしたホウキグサではなく、見た目は「モロコシ」と付いているだけあって、ちょっとトウモロコシに似ていて、ぱっと見た感じはトウモロコシ畑そっくりです。
4月に種をまくと、青い草からだんだん黄色くなって、最後には黒い実が稲みたいに垂れてきます。ただ、そこまで実が出てしまうと箒として使えないので、種まきから3ヵ月たった7月くらいに収穫してしまいます。ただ、現在国内でホウキモロコシを栽培する 専業農家はほとんどなく、国産品は大変貴重です。すごく出来のいい年もあれば、残念ながらほとんど使えない年もあります。収穫 した半分使えれば良い方だそうです。
収穫された穂は、天日で3〜4日乾燥させ、それから選別をします。この選別、穂選りが江戸箒を作る上で大変重要な作業で、熟練の職人が手で触って、コシがあって柔らかいものを選り分けていきます。こうして選ばれた材料を使うというのが、質の高い箒を作る上で大切なことです。
次に箒を編み上げていく前に、3時間くらい水につけ、湿潤な状態にします。(乾燥したままだと折れてしまいます。)編み上げは少しずつ草を束ねたものをつなげていきますが、結構力のいる作業です。女性の職人さんもいるのですが、力のいる作業を手慣れた様子で編み上げていく様子は、かなり格好いいです!
最後に左右と真ん中の3つの大きな束をまとめて締めるのを胴締めといい、 このあと、柄をカンカンカンと打ち込みます。付け根の部分を編み上げ、そして穂先を切って整えれば完成です。熟練した職人さんで、編み上げから完成まで1日3〜5本程だそうです。