ナチュラル蚊取り線香
昔ながらの除虫菊を使った
かえる印のナチュラル蚊取り線香。
天然素材だけでつくっていますが
医薬部外品です。
使用後には速やかに環境中などで分解されることが知られている除虫菊。線香だけではなく、農業用途などの幅広い害虫防除用途としての利用が期待される天然植物資源の一つです。
国際的にも、除虫菊は厳格な国際的評議機構の一つに数えられる国際有機農業連盟(IFOAM)においても有機農業資材として認められています。除虫菊から採取したピレトリンは、即効性があり、残留効果が低く人体に無害であるとして、現在欧米では主に食肉の輸送時に使用する防虫剤として認可されています。
化学合成農薬が健康や環境に与える影響が指摘されているので、この除虫菊を使った製品はどんどん見直されていってほしいものです。
もちろん、合成着色料や防腐剤などの化学物質も一切使用しておりません。
除虫菊の花から抽出される有効成分(ピレトリン)は、昆虫類、両生類、魚類、甲殻類等に強い毒性を示しますが、哺乳類、鳥類にはまったく影響はございません。 小さなお子様のいらっしゃるご家庭をはじめ、すべての方々に安心してご使用いただける蚊取り線香です。
除虫菊の由来
現在市場に出回る多くの蚊取り線香は化学物質を原料としていますが、以前は除虫菊という植物を主原料として生産されていました。
除虫菊は旧ユーゴスラビアのダルマチア地方が原産地です。自生している菊の花が咲き終わる頃、花の部分に昆虫が死んで付着しているのを見た人々が、「中になにか秘密があるに違いない」と分析・研究を続けた結果発見されたのが、除虫効果のあるピレトリンという成分でした。
そして、除虫菊の苗と有田みかんの苗木を交換する形でカリフォルニア地方から和歌山有田地方に入ってきたのが除虫菊日本伝承の由来です。
除虫菊の虫除けの歴史
その後有田地方では、みかんの木の間で除虫菊の栽培が始まり、その花を摘み取って乾燥させ粉にしたものが「ノミ取り粉」として商品化されました。蚊取り線香ができるまでは、火鉢の中に「ノミ取り粉」を投げ入れて部屋に拡散させる方法をとっていましたが、それでは効果が数分しか持続しません。そこで開発されたのが、ノミ取り粉に「つなぎ」となる物質を混ぜ合わせて棒状に固めたお線香です。棒状の線香はあまり長いと途中で折れてしまうため、40〜45分程度の持続性のあるものが定番となりました。芸者さんを呼ぶときの料金を「芸者の線香代」ということがありますが、これはすなわち、時間を計るのに線香を使ったからなのです。そして芸者さん同士の間では「今日は5本稼いだわ。」などと使われるわけです。
そして、棒状のものよりもさらに長持ちさせようと考え出されたのが現在の丸いコイル型の線香です。ただし初期のコイル状線香は現在のような打ち抜き製法ではなく、長さが120〜140cmの2本を合わせてクルクルと円形に巻く手法で成形をしていました。このように主に有田地方を生産地とする除虫菊のかとり線香は国内でも広く使用されるようになり、除虫菊の生産地は瀬戸内や北海道にも拡大、さらに除虫菊の粉の海外輸出なども盛んになったのですが、1941年太平洋戦争勃発を境に国内のすべての除虫菊は食用に切り替えられ、除虫菊やかとり線香の輸出も禁止されてしまいました。
戦争が長引く中、連合軍は北海道と気候のよく似たケニア・タンザニア地方で除虫菊の栽培を始め、主に南方戦線に送られた兵士達の使用のためのピレトリン生産を進めたのです。ピレトリンを持たずに南方で戦った日本兵の多くはマラリアにかかり多くの感染被害を出し、また敗戦後日本に戻った兵士達が媒体となり国内に多くのマラリア患者を出したという歴史もあります。
戦後になり、国内での除虫菊栽培は北海道を中心に再スタートしたものの、収穫が天候に左右されやすい除虫菊の栽培よりも他の安定した農作物に転作する農家が増えたため国内の除虫菊生産は激減してしまいました。
これを問題視した国内薬品メーカーが地元大学と共同で研究を進め、ピレトリンと同じ効果を持つ合成物質ピレスロイドの開発に成功、まずは蚊取り線香用として商品化されました。その後も研究は進み、現在では液体用など用途別に多数のピレスロイドが開発されています
合成ピレスロイドを使用した蚊取り線香は熱に強く拡散しやすいため、効果的であるとされ、その後ピレトリンに完全に置き換わる形で市場を占有するようになりました。
さらに熱板を利用したマットタイプのものやリキッドタイプのものが注目されるようになり現在に至ります。
医薬部外品認可を受けています
一部、間違った解釈がされていることがあり、合成のピレスロイドを含まないと(または、化学物質が含まれていないと)、医薬部外品にはなり得ないとの広告があるようですが、これは間違いです。
この「かえる印のナチュラル蚊取り線香」は100%化学物質不含有ですが、医薬部外品としての登録が行われており、安心してご利用頂けます。また、蚊成虫の忌避の効果がございます。 医薬部外品は化学物質を含まないと認可されないという情報は間違っています。
菊花せんこう&かえる印のナチュラルかとり線香
どちらも天然成分100%だし、除虫菊だし、何が違うの?と、よく聞かれます。それは、ピレトリンの量です。「菊花せんこう」は0.1%、「かえる印のナチュラルかとり線香」は0.4%と、「菊花せんこう」の方がピレトリンの量が少なくなっています。また、「かえる印のナチュラルかとり線香」は防除用医薬部外品ですが、「菊花せんこう」はそうではありません。医薬部外品の認可を受けるためにはピレトリンの量を基準以上にする必要があるそうです。
どちらも天然素材100%ですが、「菊花せんこう」の方がよりマイルドとなります。ピレトリン0.1%ですと蚊が除けるだけですが、0.4%ですと「蚊取り」効果があります。ご使用場所、ご使用対象等により、お使い分け下さい。)