オリーブ石けん
皮脂の油分を取りすぎないからお肌にやさしい
シンプルで高品質なパレスチナ・オリーブ石けん
この石けんは地元パレスチナのヴァージンオリーブオイルを原料としています。二番搾りや化学薬品で抽出された安価で栄養分の劣るオイルではなく、一番搾りのオイルでシンプルで高品質なオリーブ石けんを作っています。
オリーブオイルは、肌に馴染みやすいオレイン酸、天然保湿成分であるスクワレンやグリセリンを多く含んでいます。きめ細かな泡立ちで、さっぱりしっとりした洗い心地。使っていただくとその質のよさをきっと解っていただける自慢のオリーブ石けんです。
パレスチナと石けんのつながり
このオリーブ石けんは、ヨルダン川西岸地区(パレスチナ自治区)ナーブルスの石けん工場で作られ、ガラリヤ地方(1948年からイスラエル)のパレスチナの非営利団体「ガリラヤのシンディアナ」の協力で包装・出荷されています。
「ガリラヤのシンディアナ」とはパレスチナ北部のガリラヤ地方を中心に活動する生産者団体で、農家がオリーブ栽培を発展させること、生産意欲と収入を高めること、女性の仕事を作ることを目的としています。2003年、IFAT(国際オルタナティブ・トレード組織連盟)へ加盟しています。
ナーブルスは、およそ9000年前からアラブ・カナーン人の町として発展した歴史ある町。ナーブルス伝統の石けん工場を営む家系の一つ「ティベーレ家」で、7人程の職人によって作られています。
地元の原材料で作られた最高の品質のオリーブ石けんをこそ海外に紹介・販売して、活動を広げる、そしてパレスチナと経済的に結びあっていこうと考えていた「シンディアナ」、純粋に混ぜ物なしの理想のオリーブ石けんを形にしたい、世に出したいと考えてきた石けん工場。この両者が出会って高品質のオリー ブ石けんが作られています
イスラエルのパレスチナ人
イスラエル軍によって、家屋だけでなく工場や道路などパレスチナの産業が破壊されている中で、働く人たちと石けん産業の維持を支援することはますます重要になっています。
現在、イスラエルのパレスチナ人は約120万人、イスラエル総人口(約620万人)の2割弱を占めています。彼らは、イスラエル国籍を持つもののユダヤ人の下の二級市民として扱われ、3K労働以外の仕事に就くことは難しく、経済的にも厳しい状況に置かれています。
パレスチナ人が生産したオリーブ油の流通や販売は、ずっとイスラエル当局によって妨害され、経済活動が妨げられています。
イスラエル建国前後から、継続的に土地の没収が続き、水の利用も制限され、パレスチナの農家は十分な収益をあげることができません。軍の検問所、分離壁によりモノと人の移動が制限され、パレスチナの生産物が出荷できない一方、イスラエル企業を通じた世界の商品は流入しています。
そんな情勢の中、タイミングを見ながら石けんをシンディアナにまとめて出荷、シンディアナが各国に発送という連係プレーの結果、パレスチナのこの石けんが私たちに届いています。
周囲での仕事が生まれてきています
この10年ほど、石けん工場は、地元の食用のヴァージンオリーブオイルを使った高品質な石けんに、自然な材料を加えた石けんを開発し、改良してきました。現在、約20種類のオリーブ石けんを製造・販売しています。
製造ラインが何ラインもあるわけではないので、ある種類の石けんを作った後は、数時間かけて機械を清掃し、別の石けんを作ります。
以前は、工場長の家族総出でハーブをみじん切りにしたり、職人さん達がみんなで果汁を手で搾ったり、としていましたが、今は果汁なら生ジュース屋さんに頼んだりしています。また、石けんの箱も同様で、ナーブルスの印刷工場で作られ、周囲での仕事が生まれてきています。
オリーブ石けんの色について
着色料を使わず、自然な材料で作られているため、毎回、石けんの色が異なります。オリーブオイルの色は品種、収穫の時期、澱(オリーブオイルの搾りかす)の量によって異なります。主にこのオリーブオイルの色によって、製造ごとに色が異なります。
包装について
ポリプロピレンで包んだ後、紙箱に入れています。ポリプロピレンは、石けん工場内で包装しています。紙箱はナーブルスの印刷工場で作られ、石けん工場の職人さんたちが、手で組み立てて、石けんを入れています。(紙箱のデザインは日本からデーターを送っています)広い石けん工場のの端っこにある机で、職人さん達がみんなで小さな箱を組み立てているそうなので、そんな様子をぜひ思い浮かべて見て下さい♪
フェアトレードということ
この石けんはフェアトレード商品です。フェアトレードは商品を生産者から公正な値段で買い取る貿易のことです。社会・経済弱者の労働環境と生活の改善、今の不公平な労働・貿易を変え、公正な交易を支援しながら自立・就労を助けています。
でも、それだけではありません。グローバル化が進み、多国籍企業の安価な画一的な商品に溢れていますが、人命よりも経済優先というおかしな社会になっています。大企業の商品を買う代わりに、環境に配慮しながら小規模生産者が大事に作っているものがおかしな社会を変えていくことにもつながります
パレスチナ人の産業を支援していくこと、彼らの状況を伝えていくことは、パレスチナの平和のためにできる草の根の協力事業の一つであるとパレスチナ・オリーブさんは考えています。そして、誰でも平等に生きられる社会、誰でもゆっくりおいしくご飯が食べられる社会を共に目指していきたいそうです
パレスチナ・オリーブさんの思い
輸入販売元のパレスチナ・オリーブさんは、1998年からパレスチナ北部ガリラヤ地方(1949年からイスラエル領)のオリーブオイルを、2000年からヨルダン川西岸地区(パレスチナ自治区)ナーブルスのオリーブ石けんと、ヨルダン川西岸地区(パレスチナ自治区)イドナ村の刺繍製品をフェアトレードで輸入、全国で販売しています。毎年生産者を訪問し、通信「ぜいとぅーん」やお話会で、生産者の状況や人々の暮らしを伝えてくれています。 代表の皆川さんは、1995年、大学生の時にスタディ・ツアーでパレスチナを訪問し、パレスチナの暮らしを知りたい、かかわりたいと思うようになりました。1997年末に「ガリラヤのシンディアナ」がオリーブオイルのプロジェクトを始めたことを知り、品質の良いオリーブオイルに魅了されたと同時に、「平等に共存できる社会の実現を目指す」という考え方・立場に共感して、1998年からオリーブオイルの輸入・販売を始めました。